・Flexの概要 |
”Flex”は、今はやりのRIAのひとつで、”Ajax”と双璧なしています。
Adobeの新しい技術で、Flexはプレゼンテーションサーバで、UIはFlashとなります。
バージョン1の時は、J2EE上で動作し、サーバ上でコンパイルていましたが、
バージョン2以降はクライアント側でFlashファイルをコンパイルし、サーバにデプロイします。
Flashのファイル自体は、サーバからダウンロードしますが、
その後サーバと通信するかどうかはFlash(Flex)に通信処理を組み込むかに寄ります。
サーバ側との通信手段は下記のどれかになります。
・HTTP (GET/POST)
・WEBサービス(SOAPベース)
・RemoteObject(AMF)
・低レベル通信API
|
・構成 |
flexは、コンパイラであるflex SDKと、
ユーザインターフェースの設計ツールおよびデバッグ環境を備えた
flex Builderがあります。
flex1.0では、非常に高価でしたが、
2.0になってからは、flex Builder が10万以下、
SDKにいたってはフリーで提供されています。
そのため、ちょっとしたものであれば、SDKを使って手軽に開発が可能です。
さらに2008年初頭には、FlexBuilder3が出るようで、
値段はさらに下がって3万円程度だそうです。
いまからFlexBuilderの購入を検討している人は、
3.0の体験版を使うという手があります。
体験版は、機能的にはフルスペックで利用できる期間が90日に限定されています。
そのため、2.0を今買うよりは、とりあえず体験版をインストールしておき、
3.0の正式版を購入した方が良いと思います。
ついにFlexBuilder3、AIR、BlazeDSが正式に発売されました。
FlexBuilder3の価格は下記の通りです。
Edition |
価格
(アップルストア) |
解説 |
Standard |
\31,500 |
基本パッケージ |
Professional |
\89,250 |
Standardに加えて下記の機能があります。
・チャート
・機能テストの自動化 |
|
・特徴 |
HTMLベースの場合は、データのやり取りを行う際、
画面遷移を必要とします。
RIA一般的な特徴ですが、
画面遷移をせずにデータのやり取りができるため、
レスポンスの向上が図れます。 |
・FlexおよびFlashのバージョン間の比較 |
|
Flex |
Flash |
1.x |
2.0 |
8 |
9 |
対応FlashPlayer |
7以降 |
9以降 |
8以降 |
9以降 |
搭載AVM
(ActionScript Virtual Machine) |
− |
− |
1 |
1、2 |
ActionScript(AS) |
2 |
3 |
2 |
3 |
AS2はAS1を拡張したものですが、
AS3はゼロから開発したので大幅に違っています。
コーディング次第では、AS2の10倍速いコードが書けると言われています。 |
・記述言語 |
Flexは、XMLをベースとした
MXML(Macromedia XML)を使用します。
つまりタグベースでの記述なので、JSPやPHPに近い形となります。
実際は、MXMLはActionScriptに変換され、swfにコンパイルされます。
文字の大文字・小文字については、下記の決まりがあります。
クラスの先頭は大文字
プロパティ名は小文字 |
・記述方法 |
1.XMLヘッダ
|
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
|
XMLなのでXMLヘッダを記述
2.mx:Applicationタグ
|
<mx:Application>
〜
</mx:Application> |
ひとつのファイルに対して1個しか存在しないもの。
アプリケーションの記述はすべてこのタグの中に書く。
|
・ラベルとテキストの違い |
ラベルとテキストは似ていますが、下記のような違いが有ります。
|
ラベル |
テキスト |
文字の選択 |
不可 |
可
(不可にすることも可能) |
複数行表示 |
不可 |
可 |
ワードラップ |
しない |
自動 |
HTMLタグを記述する際は、両者とも<mx:htmlText>タグを使用し、
CDATAセクションに入れる必要が有ります。 |
・Adobe製サーバ製品群Data Services |
AdobeはFlash、AIRとの連携を容易にできる
サーバソフトウェア”LiveCycle Data Services”を提供しています。
(以前はFlex Data Servicesと呼んでいました。)
J2EE上で動作します。
無償で無期限商用で利用できる LiveCycle Data Services ES Express もあります。
下記にLiveCycle製品群をまとめます。
機能 |
LiveCycle Data Services
Enterprise Suite(ES)
|
LiveCycle Data Services
ES Express |
LiveCycle Data Services
Community Edition |
BlazeDS |
概要 |
LiveCycle Data Service群のスーパーセット製品です。 |
ESの評価版に相当します。
1CPUのサーバのみに
インストールできます。
クラスタリング等も使用してはいけません。 |
BlazeDSの
Adobe保証版です。 |
オープンソースです。
ライセンス形態は、LGPLv3です。 |
価格 |
調査中 |
無償 |
調査中 |
無償 |
|
・OpenAMF |
JavaによるオープンソースのFlash Remoting実装です。
ただし、BlazeDSが公開されたため、今後はどうなるのでしょうかね。 |
・AMFPHP |
Flash Remoting に対応したPHPです。 |
・AIR(Adobe Integrated Runtime) |
Flashをデスクトップ環境下でも動作できる様にする仕組み。
ブラウザ上では、セキュリティの制約がありローカルへのアクセスが
極端に制限されている。
AIRでは、その制限に捉われないため自由度の高いアプリケーションが開発できる。 |
・単語集 |
単語 |
解説 |
AMF
(Action Message Format) |
AMFは、Flash(Flex)アプリケーションと
サーバ間とで通信を行うフォーマットです。
以前は、仕様を公開していなかったため、
識者の方たちが解析を行い、
OpenAMF等のサーバ側の技術を開発しました。
ただし、2007年12月仕様が公開されました。 |
SWX
(Action Message Format) |
SWXとは新しいバイナリデータフォーマットであり、
SWFのサブセットになっています。
Flashからすると、
パースすることなく直接扱うことができるため、
処理が早くかつ簡単になります。
また現状ではFlash Lite2で使える
唯一のリモーティングソリューションです。 |
WPF |
MicrosoftのAir対抗技術です。 |
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