疑問解決(ルーティングプロトコル)

2009/5/7


・ルータ
 インターネットは、蜘蛛の巣状に構築されているネットワークです。
 A地点からB地点までデータを転送しようとすると、無限に経路が存在します。
 そのため、経路を正確に選択して制御しなければ、
 データが行方不明になってしまい、正しく情報が伝わりません。
 この辺りの制御を行っているのがルータという機械です。
・ルーティングプロトコルとは
 各ルータは経路の情報を持っています。
 ただし、インターネット全体の経路情報を持つとなると、
 メモリ容量がいくらあっても足りません。
 そのため、各ルータはある一部分の情報を持っています。
 その情報をルータ間でやり取りすることによって、
 インターネット全体の経路制御を行っています。
 そのやり取りを行うプロトコルをルーティングプロトコルと呼びます。
・クラスフルとクラスレス
 以前インターネットはクラスという概念で運用されていました。
 クラスA〜Eまで存在しますがDとEは特殊なため、
 基本的にはA〜Cの3種類となります。
 
クラス IPアドレス数 サブネット 解説
A 約1,677万個 255.0.0.0 先頭ビットが0〜で始まる。
B 65,534個 255.255.0.0 先頭ビットが10〜で始まる。
C 254個 255.255.255.0 先頭ビットが110〜で始まる。
D 先頭ビットが1110〜で始まる。
マルチキャスト専用
E 先頭ビットが11110〜で始まる。
実験用

 このクラスの概念を利用した運用をクラスフルといいます。
 ほとんどの企業では、クラスAでは多すぎて、クラスCでは少なすぎます。
 そのため、クラスBの人気が高くなり、クラスBが不足しました。
 そこで、クラスフルの概念の打ち破り、サブネット長を固定ではなく、
 可変長で運用するやり方を新しく作りました。
 これが、 CIDRといい、クラスフルに対してクラスレスと言います。
・CIDR(Classless Inter-Domain Routing)
 上記にも書きましたが、IPアドレスのネットワークアドレスとホストアドレス部の長さを、
 固定ではなく任意の長さで指定できます。
 CIDRを使用すれば、あるネットワークをさらに細かいネットワークに分解したり、
 連続したネットワークを1つの表記で行うことができ、
 ルーティング情報を減らす事が可能なため、ルータの負荷を軽減できます。
・VLSM(Variable Length Subnet Mask)
 概念低にはCIDRに似ています。ある一つのネットワークに対して、
  違うサブネットマスク(/26とか/27とか)で分解利用する場合の事を言います。
・EGP(Exterior Gateway Protocol)/IGP(Interior Gateway Protocol)
 ルーティングプロトコルは、経路制御しようとする経路の対象範囲によって、EGPとIGPに大別されます。
 
プロトコル 内容
EGP 組織間でやり取りするプロトコル
IGP 組織内でやり取りするプロトコル
・ルーティングプロトコルの種類

 
プロトコル クラス プロトコルスイーツ EGP/IGP 内容
RIPv1 クラスフル TCP/IP IGP ディスタンスベクタプロトコル
最大ホップ数は15
UDPポート番号520番
30秒に一度ブロードキャストでルーティングアップデート
RIPv2 クラスレス TCP/IP IGP ディスタンスベクタプロトコル
最大ホップ数は15
UDPポート番号520番
認証機能、手動集約をサポート
30秒に一度マルチキャスト ( 244.0.0.9 ) でルーティングアップデート
IGRP クラスフル TCP/IP IGP  
EIGRP
(Enhanced IGRP)
クラスレス TCP/IP IGP ディスタンスベクタプロトコル
Cisco独自のIGRPを追加
OSPF
(Open Shortest Path First)
クラスレス TCP/IP IGP リンクステートプロトコル
BGPv4
(Boarder Gateway Protocol)
クラスレス TCP/IP EGP 組織ごとに唯一の番号であるAS(Autonomous System)番号を
割当管理しています。
IS-IS クラスレス OSI   ルータ間で経路情報をやり取りするプロトコル
ES-IS クラスレス OSI   ホスト-ルータ間で経路情報をやり取りするプロトコル
・単語集
 
単語 内容
ホップ数 あて先に到達するまで通るルータ数
ディスタンスベクタプロトコル ホップ数を利用して最適な経路を選択するプロトコル
リンクステートプロトコル コストを利用して最適な経路を選択するプロトコル
コストは回線の帯域から計算します。
コンバージェンス 全てのルータが全ての経路を認識している状態。
収束状態。
・覚書
 ・ルーティングループ
 ・手動集約
 ・認証機能
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